自己紹介

岩国市立訪問看護ステーションさくらで看護師・所長の西本です。

  • 氏名 : 西本 和枝
  • 施設 : 岩国市立訪問看護ステーション さくら
  • 職種 : 所長  資格 : 看護師・終末期ケア専門士・メッセンジャーナース

初めまして。これまで、看護師として勤務した医療機関や介護保険施設での経験をもとに、在宅看護の楽しさを実感している途中です。また、日々の業務以外にも役割を持っていますが、何事も経験!!と思いながら日々奮闘しています。そんな忙しい毎日ですが、休日は趣味(韓流ドラマ、ドライブなど)を堪能し、2匹のペットにも癒されながら過ごしています。

看護(訪問看護師)の道にすすんだきっかけは?

看護師の道にすすんだきっかけは家族からの言葉。周りに看護師という存在の方が居たということも大きく関係しています。
看護師としてデイケアに勤務していた頃、利用者様の送迎で屋外に出る楽しさを知りました。四季折々の景色を堪能しながら、車内で利用者様との対話を楽しみ、人との会話ってあたたかいなと感じながら仕事をしていました。
利用者様とそのご家族様を中心に、多職種との連携を通じて嬉しいことも辛いことも含め様々な経験をしました。その結果がいま『 訪問看護師 』の自分に繋がったと思います。

日頃の業務内容について

看護師と所長の二つの役割を持ち、訪問や管理業務を行っています。
病気や障害があっても自宅で過ごしたい、住み慣れたこの場所で最期を迎えたい等、様々な思いを抱えている方々に対して、看護師であり一人の人として必要な支援が提供できるよう心がけています。また安心して過ごしていただくために、専門職に「つなぐ」という役目もあります。

訪問看護ステーションで働いている看護師って?

看護師として支援する場所が利用者様の家というだけで、業務内容は病院やクリニックで勤務する看護師と何ら変わりはありません。在宅療養をサポートする上で必要なこと(生活歴、家族構成、介護力、病気に関すること、今後の生活スタイル等)を把握し、多職種が協働しながら必要な支援を展開します。自宅に訪問をさせていただくという緊張感や、看護師としてその場で判断を求められることはありますが、困ったときは電話やメールで相談をしています。

患者様との印象に残った、思い出深いエピソード

病棟勤務中に担当していた女性の患者様。当時は、治療中のため入浴許可が下りていない状況でした。頭髪を気にされていたので、ベッド上で洗髪を行いました。数年後、今度は訪問看護師の立場でその方の家で再会しましたが、顔も名前も覚えておられませんでした。入院中の話題を提供すると「あ~、あの時の看護婦さんかね。あの時はありがとうね」と言われ、覚えていてくれたことが今でも印象に残っています。

この仕事の魅力・仕事をしていて良かったなと思うこと(やりがい)

言葉で表現するのは難しいのですが、(対象者が)目の前にある壁を乗り越えて笑顔に変わる瞬間や、話しをして良かったと思っていただけた瞬間に立ち会えた時ですね。日々の業務を振り返り、より良いサービスに繋ぐために自己研鑽は必要と思っています。それでも悩むことはあるので、一緒に考えてくれる人の存在やアドバイスがもらえる環境があることに幸せとやりがいを感じます。

仕事をする上で大切にしていること

利用者様を通して、たくさんの出会いがあります。まずは私自身のことを伝え、相手が安心して話すことができるような環境づくりを心がけています。そして、相手の想いをしっかりと聴き、認識のズレを正しながら寄り添う姿勢をもつことです。
その人が何を必要としているのか、対話の中からその人が感じている「こころの風景」を想像し汲み取れるように関わりたいと思っています。
「病気や障害があっても、極力自力を目指して今を生きている。これからも生きていく。」
これは、ある研修で心に残った言葉です。
過度な支援は必要ないけれど、多職種が連携し隙間ない支援につなげていくことこそが、住み慣れた地域で安心して、そして笑顔で暮らせるのかもしれないなぁと感じています。

今後の目標について

現在の訪問看護に、メッセンジャーナースの役割をプラスして活動をすることです。介護保険の基本形は自立支援です。
(前項の)極力自力を目指すために何があれば可能になるのかを一緒に考え、寄り添うことができる看護師であり一人の人として成長することが目標です。

看護・福祉の道(専門職)を目指す方に一言!!

専門職として関わる対象者は、乳幼児から高齢者まで全世代の人々です。学習内容や支援方法は異なりますが、私たち一人一人の行動が、支援を必要としている人々の笑顔につながり、その地域で生活を継続するきっかけづくりになるのではないでしょうか。一緒に悩み考える場面は多いのですが、その反面、目の前の「笑顔」に救われる瞬間が、また頑張ろうという気持ちにさせてくれます。人と人とのつながりを大切に育みながら、必要な支援は各専門職につなぐ懸け橋を一緒に行ってみませんか。医療・介護・福祉の道を目指す皆様にとって、これからの経験の中で喜びや感動が忘れられない1ページになれば嬉しく思います。